Library


Short Short

sherry

「武器は、命を奪うコトのできるモノだから。それはとっても重いモノだから。だからね、この重さは命の重さなの」
 本当はもっと重いのかも知れないけど、と顔を上げたシェリーは小さく笑った。

 これは、青空を無くした国の物語。

life

それでもオレは不意に思った事がある。ヒトが、同じ存在であるヒトと殺しあうのは、正しい事なのだろうか? と――。

 戦場から迷い込んだ兵士が、思うこと。

夕空

今日の空は驚くほどにきれいな薄紅だった。優しい色。どこか哀しくなるほどに。


 犬である『おれ』のとある日常。

Stray Dragon

「でも、きっとお前だけは守ってみせるから」
 責任とか、その後どうするかなんて事は、その時考える余裕なんてなかった。


 どこかの世界で、少年は龍を拾った。

白いバス

私は此処にいる。
    今 此処には、私しかいない。


 日常に埋まることについての構想。

Knife

「――オレが、殺したって思う?」
 何を今さら。
「あなたじゃなくて、誰が殺したっていうのよ」

 都会の片隅で起きた、奇怪な殺人事件。

memory

「大丈夫……」
 雛は何かを諭すように冬凪の両肩に手を置き、生暖かい眼差しを向けた。
「人間、その気になれば何だってできる気がするの」
「いやいやいやいや」

 秋も深まる校舎裏、繰り広げられる焼き芋大会。



Collaboration Story

翠雨と風雷のルフラン

「何なのよ〜、さっきまで晴れてたのにー!」

 栗花落雨奈は落ちてくる雨粒と、空を覆うように迫る雨雲に不満の声を上げながら走っていた。

雨の降る日の、一つの邂逅。




TOP